〝メタル工業〟訪問記-その2.0-  そして・・・
以前から取り組んでいた、しいたけサドルです。入手した状態はこんなでした。表皮は別の物から移植しましたが、発条やレールの状態は入手時から多少の心配がありました。
メッキ再加工で延命が出来るのであれば、まだ活躍できるとは思っていました。
メタル工業さんに伺ったときも、その点は加工すべきかどうか迷っていました。仕上がりも気にはなっていましたが、加工後の商品は別物ではないかと思うほどです。


BEFORE



AFTER
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もうため息です。よくもこの孔食が消えたものです。
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次回は、この孔食が消える熱い作業について寄稿したいと思います。
再加工した品々もまだありますので、織り交ぜながらご紹介してきます。


→→→→→
さて、この数日間頭の整理がつかないほど、ちょっとした興奮と混乱があります。
サロンF2の店主さんとお会いしてきました。素敵な20代の若者です。今度ご一緒に別の場所へ遊びに行くことにしまして・・・
そこから始まりまして、かっこいいウエルビーさんオーナーや地元でお世話になっているNさんと一献させて頂く予定などなど、この実用車・運搬車関連の世界の出会いの深さと、この限定された狭き間口の多さをまざまざと感じた2日間!
ちょっとなにこれ!!DEEP過ぎやしませんか。
今まで気づかなかった扉が、開いた感じ・・・。当然、一歩踏み出すでしょ!
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〝メタル工業〟訪問記-その3.0-
さて、メッキ加工の続きです。
今回の記事は、ウエルビーのブレーキレバーのメッキ加工を分割でご紹介させて頂きます。

メタル工業さんへ来訪する際に、ちょっとしたお願いをさせて頂きました。仕事柄かやはりその道の作業を見ておきたい!という好奇心が湧き出てくるのでお願いした次第です。
安全メガネ革手袋、そして粉じん用の保護マスク有れば万全です。当然貸出しなんかしていませんので、自前で準備ですよ。

お願いしたパーツのうち、ウエルビーのブレーキレバーの入手時の初期状態です。
錆は各部に回っておりまして、メッキもやや判別できる状態でした。
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ストックパーツとして保管する際に、いつも通り真鍮ブラシで錆落としをしておきました。この頃には、このパーツを再メッキするなんて微塵も考えていなかったですな。
さてこれらがどのように変貌していくのか!
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熱い作業をご紹介させて頂きます。


作業紹介に行く前に・・・作業を行う前に預けた商品についてメタルさんと数回ほど問診というか、メールでお互いのルールというか確認事項をしました。
素地の悪い物は、当然仕上がりも悪くなるのでその辺りの両者の認識合わせですよね。
参考までに、その辺の両者間ルールを紹介しておきたいと思います。

第1項.
錆びている部位の再メッキは、腐食進行で既に食われているので、再メッキしても腐食孔が深ければプツプツ跡が残る場合があります。


第2項.
パーツに刻印がある箇所のメッキは、刻印文字がそもそも薄い箇所だと研磨工程やメッキ工程で刻印部が埋まってしまう場合があります。


第3項.
研磨道具が届かない箇所や入り組んでいる構造の部位は、メッキの付きが悪く仕上がりのメッキ光沢が弱いです。


第4項.
メッキは被膜なので、外部からの強い力には弱いです。スパナ等での締付圧入等の作業の際には、メッキが割れてしまう事があります。なのでメッキ加工後の割れなどのトラブルは、自己責任でお願いします。


第5項.
あまりにも細かいパーツ等は、十分注意して扱いますが、研磨工程やメッキの工程で誤って紛失してしまう場合もあります。その辺りのリスクも事前に含んでお考えください。その場合責任は問えませんのでご了承願います。研磨によるシールや刻印などの破損も同様です。

※前処理(研磨)が重要なので、高速回転の工具で飛ばされるケースも考えられます。私の場合、ネジ類の極小パーツはお願いしませんでした

第6項.
フロントフォークのメッキの場合は、フォークの付け根と剣先部分の上下2か所に穴が必要です。これはパイプ内のメッキ液の抜けの出入り口を作って良くする為です。2~3ミリ程度穴を開けることは可能なのでご相談ください。
※フォークの上下に穴が開いてない場合は開ける必要はありません。


第7項.
メッキ加工をしても今後錆びないという保証はありません。水に濡れっぱなしの状態や、かなりの時間が経てば自然に錆びも出ますので、錆の進行を遅らせるためにもメンテナンスをおすすめします。


第8項.
メッキ加工は多少の錆止めや光沢位だけなので、鉄やアルミの耐久性を向上するものではありません。


第9項.
ビンテージの物はある程度時間が経っていますので、メッキ加工してもそれなりの仕上がりになってしまいます。新品同様にはなりません。


第10項.
フレームや、フォークのメッキの前に塗装の剥離をします。たまに剥離後ペコ(凹跡)などが出てきます。ご依頼者側である程度フレームやパーツの状態を事前確認してメッキ加工に出してください。
※後の作業工程や効率がいいので双方の関係性もよろしいかと思います。


第11項.
トリック競技やレースなどといった激しい動きにメッキの耐久性はテストしていませんので、その制動でメッキが割れたりかけたりする可能性があります。



メタル工業さんに伺った際、どの作業工程が肝心なのかとお聞きしました。
素人の私は、てっきり最終のメッキ溶融含浸辺りかと思っていたのですが、全く別物でした。
ズバリ前処理!だそうです。
前処理と言っても、やはり素地の状態が良ければメッキも乗りやすく、仕上がりの見栄えも俄然良くなります。


次の記事より、実際に見てきた、聞いてきたことを上のルールと照らし合わせながら、紹介できればと思います。

さて、STEP1何の作業でしょうか?

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〝メタル工業〟訪問記-その4.0-
ブレーキレバーの再メッキ加工作業について、作業工程を綴っていきます。


STEP.01酸洗作業
メッキ加工には前処理が必要と書きましたが、その第一歩となります。加工する対象パーツに付着している、油脂類やメッキ材等を剥離させる工程です。被膜として構成されているものは、やはり邪魔になり仕上げにも影響が出ますので、強酸液で溶解させます。付着したら怖いやつです・・・作業時はガスも発生するので換気装置を起動させます。
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強酸液にずっと漬けていたらさすがの金属もボロボロになってしまうので、適当な時間で水洗します。
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STEP.02中和作業
水洗しても素材には酸が残っていますので、中和していきます。この時点で最初の時とは既に素材色が違っているのです。
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これが中和した後の状態です。鈍い金属色が出ていますね。
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STEP.03研磨作業(粗磨き→麻バフ磨き→布バフ磨き)
別の場所へ移動して研磨作業へ移行します。
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これが、研磨材です。素材の程度を見ながら番手を決めていくそうです。素人なのでどれも同じ番手にしか見えませんが、このドラムをローラーモーターへチャックして、研磨作業が開始されていきます。この研磨材も自分達で作り込みをしていっているそうです。
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研磨作業開始です!普段使用しているサンダーなんかとは物が違いすぎます。超超高速回転しているので、見ている自分もやや腰が引けます。高速回転している研磨機と手が近すぎる・・・ヒヤヒヤしました。ここが職人技なんです。研磨の仕上がりと角度を微調整しながら仕上げていくんですね。
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前述の 第2項第3項、第5項で言われた内容が理解できてきます。

磨きの途中経過です。
上側:磨きの3段階(粗磨き→麻バフ磨き→布バフ磨き)
下側:中和洗浄後の状態
ここで驚いたのが、磨き終わった後に品物を触らせてもらったのですが、メッキかけたぐらいビカビカに輝いています。
しかも超熱いんです!びっくりしました。摩擦熱が発生するほど研磨仕上げするわけですね。
この研磨機以外にもブラストがあるので、細かい物や長尺品、内部に届かない部位には有効なようです。
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研磨工程を見学させて頂き、後日メッキ加工が終わったというので引き取りに伺ったところ、これです!
スゲー!!!メッキ仕上がってる~!すごい綺麗です!
素地を仕上げるということは、手元に帰ってきたときのあの感動にも帰結することがわかりました。
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今回持って行ったパーツは・・・ばれてますね。補助フォークやギヤクランク、サドルの親発条(バネ)なんかですね。
次回は、第1項や第9項で記した内容のある状態をお見せしますね。
メッキの作業工程は見ていませんが、もう少し細かい作業STEPがありそうです。幾つもの工程を経ているんですよ。やっぱりあの研磨工程はまさに職人技でした。
それにしても〝百聞は一見にしかず〟先人は良く言ったものです。
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まとめ